健康に良い食材として有名な生姜(しょうが)。
この生姜を天日に干し、オリーブオイルに漬けこんで作るのが干し生姜オイルです。
生姜を天日干しすることで栄養価がアップ。
それをオリーブオイルに漬けこむことで生姜エキスがオイルへと浸透。
普段、料理に使用している油をこの干し生姜オイルに置き換えて使うことで、生姜の優れた栄養を効率的に摂取することができます。
ベースがオリーブオイルなので調理の幅も広く、サラダから炒め物まで、何にでも合うこのオイル。
今回は干し生姜オイルの効果、作り方、レシピなど活用方法についてまとめていきたいと思います。
干し生姜オイルの効果
生姜を干すこと、オイルに漬けることにはどんな意味があるのでしょう。
また、干し生姜オイルを摂取することでどのような効果が得られるのでしょう。
天日干しにすることで栄養価が増す
野菜は天日干しにすることでビタミンD・ビタミンB群・カルシウム・鉄分など特定の栄養素が増加すると言われています。
生姜も例外ではありません。
生の生姜にはジンゲロールと呼ばれる成分が含まれています。ジンゲロールは解熱作用や強い殺菌効果があり、体内の熱を取り除き、体の表面を温めてくれる効果があります。
一方で熱を加えられた生姜は、ジンゲロールがショウガオールという成分に変わります。ショウガオールには血流を高めて、体を芯から温めてくれる効果があります。また乾燥させた生姜にも、熱した生姜と同じショウガオールが多く含まれています。
通常、生姜を加熱することで得られるショウガオールと呼ばれる成分は、身体を温め、新陳代謝を活発にする働きがあります。
このショウガオールは生姜を加熱する以外にも天日干しにすることでも得られます。
ダイエット目的で生姜を摂取するのであれば加熱もしくは天日干しにすることが有効なんです。
オイル漬けにして干し生姜の栄養価をしっかりキープ
干し椎茸を代表とする干し野菜は旨味や栄養素が溶け出しやすく、出汁としても良く使われます。
オイルに漬けてもそれは同じことで、美味しく栄養たっぷりのオイルができあがります。
更にはオイルの抗酸化作用により、栄養素を長く保持することができます。
素材を干すこと、オイルに漬けることにはそれぞれ意味があるのです。
効果
干し生姜オイルを摂取することで得られる効果についていくつか挙げていきます。
なお、具体的には合わせる素材によっても変わってくることでしょう。
ダイエット効果
前述したとおり、生姜に含まれるショウガオールには、身体を温め、新陳代謝を高める効果があります。
身体が温まり血行が促進されることで、老廃物の排出がスムーズに行われるようになります。
また、基礎代謝が上がることで脂肪が燃焼されやすくなり、痩せやすい身体へと導きます。
むくみ改善
生姜には余分な水分を排出する働きがあります。
また、ショウガオールの効果により老廃物もすっきりと排出してくれるので、これらが相乗してむくみが改善します。
美肌効果
ショウガオールの血行促進、オリーブオイルの抗酸化作用により、美肌効果が期待できます。
便秘解消
生姜は食物繊維が豊富な食材です。
オリーブオイルに溶けだした食物繊維により、便秘解消の効果が期待できます。
干し生姜オイルの作り方
作り方は簡単です。
生の生姜の皮の傷んだり汚れている部分を包丁で落とします。
その生姜を薄くスライスし、1日ほど天日干しにします。
日数は天候などを考慮し、調整してください。
天日干しした生姜はこのような状態です。
これを瓶などに詰め…
オリーブオイルに漬け、1日以上置きます。
オイルの分量は生姜2~3個(150g)に1カップ(200ml)が目安。
干し生姜がちょうど浸るくらいの分量ですね。
このオイルを料理に使っていきます。
干し生姜オイルを使った料理レシピ
干し生姜オイルを使った料理のレシピをいくつかご紹介します。
なお、干し生姜オイルの特徴は加熱しなくてもショウガオールの成分が得られるところです。
サラダやパンなどに「かけるだけ」「つけるだけ」の簡単調理にも使えるのがとても便利なところです。
ヨーグルトと干し生姜オイルのポテトサラダ
オリーブオイルとヨーグルトの相性は抜群。
これに生姜のエキスが加わり、よりさっぱりとした味わいになります。
写真のオレンジや紫色の素材はプチトマトです。
材料(1人前)
じゃがいも:1/2個、アボカド:1/2個、プチトマト:3個、干し生姜オイル:大さじ1、ヨーグルト:大さじ1、塩:少々、黒コショウ:適量
作り方
- じゃがいもの皮を剥き、1cm角に切り、耐熱容器に入れてラップをかけて電子レンジ(600W)で3分加熱します。
- アボカドも皮を剥き、同じく1cm角に切ります。
- プチトマトのヘタを取り、4等分に切ります。
- ボウルに1~3を入れ、干し生姜オイルとヨーグルトと塩をあえます。
- 皿に盛り、黒コショウをかけます。
もやしと豆腐の干し生姜オイルサラダ
豆腐料理と生姜はベストマッチ。
もちろん干し生姜オイルも同様です。
味付けはお好みに合わせて分量を調整してください。
材料(1人前)
もやし:1/2袋、塩:少々、木綿豆腐:1/2丁、カイワレ大根:1/4パック、ポン酢:適量、干し生姜オイル:適量、黒コショウ:適量
作り方
- もやしは耐熱容器に入れてラップをし、電子レンジ(600W)で2分加熱し、塩を加え混ぜます。
- カイワレ大根を切り落とし、豆腐は2cm角に切ります。
- もやしとカイワレ大根を皿に盛り、豆腐をのせ、ポン酢しょうゆ、干し生姜オイル、黒コショウをかけます。
干し生姜オイルのアヒージョ
干し生姜オイルで作るアヒージョです。
具材をスキレットなどに入れ、干し生姜オイルで煮ていきます。
味付けは塩のみ。
写真はしめじとエリンギを具材としており、薬味として青ネギを乗せています。
なお、ニンニクは入れていません。
生姜オイルでさっぱりといただくアヒージョです。
いわし丸干しと野菜のグリル
グリルパンにいわしの丸干しとお好みの野菜を乗せ、干し生姜オイルと塩をかけ、魚焼きグリルで焼きます。
たくさんの野菜を摂れるのでおすすめの調理法です。
わたしが使っているグリルパンはパール金属のラクッキングという製品です。
もう1年以上使っていますが、丈夫ですし、なかなか重宝しています。
ただ、火の通りにムラがあり、陶器でできたグリルパンにすれば良かったと少し後悔しています。
おすすめはイブキクラフト TOOLS GRILLERという製品です。
魚などメインとなる素材と一緒に野菜を焼くと、それぞれの味が他の素材と絡まり、とても美味しくなります。
まとめ
生姜パウダーや生姜湯、漢方などにも多く使われる生姜。
この生姜の魅力を存分に引き出すことができるのが干し生姜オイルです。
オリーブオイルの抗酸化作用と生姜の殺菌作用により、1度作れば2週間は持つでしょう。
干し生姜オイルは料理にしっかりと生姜の味をつけてくれます。
おすすめのメニューはやはりサラダ系。
野菜に干し生姜オイルと塩、カルパッチョ風にするなら醤油をかけます。
今、わたしは使う油を全て干し生姜オイルに切り替えています。
実践の結果はまだ出ていませんが、ヘルシー料理にパンチを与えてくれるので、食べ応えが増していることを感じています。
ご興味のある方は是非作ってみてください。
ダイエットに良いだけでなく、味も抜群です。
なお、こちらの書籍には干し生姜オイルのレシピがたくさん載っています。
参考にしてみてください。